今現在、この二つの議論が活発になってきています。
MMT理論の主たる財政出動は確かに必要ですが、従来通りのものであれば逆効果であることが皆さん感じていることではないでしょうか?
年金福祉事業団が施設を整備した、日本の大規模年金保養施設(リゾート施設)であったグリンピアや数々の第三セクターの破綻、昨今でいえば大阪府大阪市の二重行政の無駄遣いの数々など・・・このままこの様な公的(国や地方公共団体)財政出動しても、残念ながら経済・国力とも落下傘のように急降下していくしか思いません。
経済・国力などの健全化が悪化すると当然のことながら、国の信用力も失われていきます。
MMTは国・政府の信用があればこそ成り立つ理論です。
国・政府の信用がなくなりかけたとき、悲劇的なことが起こります。
しかし、消費増税にしても公益に沿った運用がされていくかというと?な点が多くあります。
官僚の多くは、退職後、大企業に天下りし、莫大な報酬を受け取ります。
つまり、大企業に利するということは、官僚にとっても利するということになります。
消費税というのは大企業にとって非常に有利な制度となっています。
消費税の導入や消費税の増税は、法人税の減税とセットとされてきたからです。
消費税が導入された時、消費税が3%から5%に引き上げられた時、消費税が5%から8%に引き上げられた時、そのいずれも、ほぼ同時期に法人税の引き下げが行われています。
その結果、法人税の税収は大幅に減っています。
さらに、国際的なルールで、輸出した商品の価格に消費税は転嫁できないことになっているため、税務署に申請するとその転嫁できない分が還付金として戻りますが、大手の輸出企業だと、数千億円単位の莫大な金額になります。
また、大企業が仕入先に消費税相当の金額を本体価格に上乗せして払っているかというと圧倒的な力関係から、消費税分は、下請け企業が自腹を切っているというケースが、非常に多いといわれています。
中小企業等の下請けは元請けの大企業に消費税を転嫁できずに、自腹を切らざるを得ないのに対して、大企業における輸出免税制度は、企業間格差を広げる一因にもなっています。
消費税率が上がれば上がるほど、中小下請け企業の負担は増えていく図式となってしまっています。
一方で、消費税が増税されることにより官僚と大企業が大きな利益を手にします。
だからこそ、このような運用が公的行政機関を取り仕切る官僚によりされてしまうのです。
本来ならば、公的行政機関が民間組織に対して実施する政策の方向性の主たるものとして、小組織(中小企業やベンチャー)に対しては支援やバックアップするのに対し、大組織(大企業や財閥)に対しては一定の制限をかけていくことにより、大組織が支配的抑圧や影響力を持たず、小組織が中心的に活躍できる環境を整えていくことが望ましいのですが・・・(詳しくはこちら)
総括するとMMT理論にしても消費増税にしても大きな問題・欠点があり、五十歩百歩といえます。
大事なことは、こららの大きな問題・欠点を生じさせるグループ主義を制御させる客観的評価システムの整備に関しての議論に焦点を当てるべきだと思われます。(詳しくはこちら)