北一輝というとファシズム、社会主義者というイメージが一般的歴史的通説です。 ただ歴史的通説が全て正しいというのは幻想であることが、この本を読んで本当に実感しました。 歴史における通説というのは総じて、勝者の論理、当時の社会的強者、体制サイドの主観的なフィルターによって歪められてしまう傾向にあるのが残念ながら世の常といえ...
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宋教仁と北一輝 この唯一無二の親友同士はそれぞれが両方民主主義国家を目指しました。 二人の壮絶な努力・熱意・情熱・献身に関わらず、日中両国ともに民主主義は根付きませんでした。(日本はその後、時間差で北の播いた種が戦後民主主義として花開きましたが) それはなぜか? 他決思想にその原因を見ることができます。 他決思想は他者...
全体的・長期的に欲を否定し、無償の愛・自己犠牲こそが最良とすることは、歴史的に見ると、結局は二面性(本音と建て前))を生み、抑圧されたために歪んだ本音の理論が水面下で浸透(抑圧されている分、反作用で、逆に通常をはるかに超えるレベルで)してしまうことになってしまっています。 中世西欧のカトリック全盛の紛争・対立の暗黒時代...
それはやはり、政治分野だと言えます。国策一つ違えば、大きな公益の差がついて来ます。 分かりやすい例として、戦後民主改革の一角である農地改革、財閥解体があります。 農地改革の停滞しているフィリピンでは財閥支配だけではなく、大地主支配も著しい状態となっています。 地理的には台湾(農地改革が進んだ)に近接している位置にありな...
確かに、王莽のした政治は社会の利益という観点では大きなマイナス的効果・作用を及ぼしました。 儒教帝国と呼ばれる位儒教一辺倒の国家を創り、現実性に欠如した各種政策は短期間で破綻、貨幣の流通や経済活動を停止したために民衆の生活は前漢末以上に困窮し、民衆の反乱が続発し、十五年という短期間に新王朝は滅んでしまいます。 しかし、...
戦前における君主国、民主主義国としての両方の利点が欠落し、逆に両方の欠点を抱え込んでしまった日本において、北が民主改革のためにした苦労は、歴史的に代々の民主主義改革者の苦労と類似するものがあります。 その苦労の跡が曲解され、本来の立役者であった北一輝が国賊扱いされた一方で、戦後民主主義の立役者として詐欺的に仕立てられた...
王安石と北一輝二人に共通するところは、改革者であるがゆえに、条件的客観的評価システムをクリアしたものによって強固に構築されたグループ主義の主観的に捻じ曲げられた批判・中傷を受け続けたことです。 初期の条件的客観的評価システムである科挙を本格的に導入した北宋では経済の拡大により、大地主・大商人が官僚機構と繋がって台頭し...
近代の軍事的天才・名将としてフランスのナポレオン、ドイツのマンシュタイン、日本では秋山兄弟、今村均などがいます。 彼らに共通することは、マイノリティ的出身ながら条件的客観的評価システム(メリットシステム)によって才能を育成・発揮できるポジションが付与されたということです。 ナポレオンはコルシカ島出身、マンシュタインは少...
他決思想は他者に考え・判断を委ねるもので、反対に自分自身で判断していくのが自決思想です。 万人祭司の考え方からプロテスタントは自決思想と言え、教皇無謬説のカトリックなど大体の宗教は他決思想と言えます。 ケネディ大統領が就任演説で「あなたの国があなたのため に何ができるかを問うのではなく、あなたがあなたの国のために何がで...
二つの大きな基準があります。 ➀安定した民主主義下か?武力的抑圧を受けてるか? ②科学技術の度合 ➀について 今の日本の様に曲がりなりにも安定した民主主義下にあり、武力的抑圧を受けていない状況下で武力的改革をアプローチすることはまさにテロ的行為といえます。 しかし、江戸時代やフランスの絶対王政のような封建時代の武力的抑...
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Future Creatorといいます。 幼い頃から歴史が好きでその関連の本をひたすら読んでいました。ただ自分にとって歴史は過去の史実を鑑賞するという対象ではなく、未来に活かすための指標としてのものだったような気がします。歴史を学び、追及し、皆が幸せになれるシステム、社会を創りだしたい。そいう想いを込めてのネーミングでもあります。これから末永く宜しくお願い致します。
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