近代の欧米においては民主主義の制度から派生した政権党の政治に対して多数の国民による選挙における支持率という評価と政権を任せる報酬という結果的客観的評価システム(詳しくはこちらをクリック以外にう一つ時代を変える客観的評価システムが登場しました。

それは、科挙の試験科目を儒学から西洋の近代学問に変えて、一般に公募された官僚を採用するための専門試験制度である資格任用制度、いわゆるメリットシステムです。

初めに導入したのは、ドイツの前身であるプロイセンで18世紀後半から導入されました。イギリス、フランス、アメリカ、日本などは19世紀後半に導入していきます。

先駆けて、この科挙よりも進化した条件的客観的評価システムを導入したプロイセンは、民主主義から派生した結果的客観的評価システムを欠きながらも、ヨーロッパ最強の近代国家の一つに躍進していきます。

日本においても明治維新後、このメリットシステムを導入し、富国強兵・殖産興業を推進し、アジア最強の近代国家となって行きます。

科挙にしても、メリットシステムにしても条件的客観的評価システムは、血統・血筋に依らない選抜の仕組みコネや地盤のない人々にもチャンスを与えます。

しかし、結果的客観的評価システムコントロール働かない時、制度が一度定着すると、固定的で硬直化してしまう欠点があります。(詳しくはこちらをクリック

科挙が、千年経ても、根本的改革がされず、より社会の利益、公益に沿ったメリットシステムを導入した欧米や日本に近代化において遅れを取り、植民地化されてしまったのもそのためです。

日本におけるメリットシステムにしても、戦前においては前述した通りに中途半端な民主主義により、結果的客観的評価システム全く効かない状態のために、民主主義の欠点である猟官制度、政治利権などが噴出し、軍部を中心とした官僚の暴走を止められずに、内政に於いても、外交においても、破滅への道を進んで行ってしまいました。

 

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