『独裁国家が唯一、一つだけ民主国家よりも優れているといえる点とは?』における民主国家とはすべての民主国家を指すのではなく、安定した民主国家つまり結果的客観的評価システムが派生した民主国家を指します。(詳しくはこちら

よって『❷の政府形態が唯一、一つだけ❶の政府形態よりも優れているといえる点とは?』と言い換えることができます。(詳しくはこちら

このブログ内でも重ね重ね述べている様に、全般的に見ると、❶の政府形態が❷の政府形態よりも断然に優れているといえます。

しかし、明らかに一点だけ、政治的エリートが他の職種より待遇面においても最も優れた待遇を受けるという点においては、❶❷の優位性が逆転します。

優れた政治的知識素質を持つものが恵まれた地位・権限・待遇を得る、これは特に政治が最も社会の利益と直結する分野であることを考えると社会利益主義的観点では、最優先事項と言ってもいい事柄と言えます。

優れた待遇によって、優れた人材が集まります。

政治的エリート他の職種より社会の利益において最も重要な職種である以上は、待遇面においても最も優れた待遇を受けることは、 公益という観点においては極めてあるべきことと言えます。

しかし、これらが実際なされているのは、共産主義国家独裁国家に多く、民主主義国家にはあまり見られません

民主主義国家ではポピュリズム的に政治的知識・経験の薄い人物が政治家として選出されることがよくあります。

この優位点があるがゆえに、純粋的共産主義制度を遂行したソ連はその制度による凄まじい内紛・対立を包有しながらも、半世紀近くにおいて世界二位の経済大国としてあり続け、科学技術分野においても大戦後はノーベル賞受賞者を急激に増加させ、世界初の人工衛星や有人宇宙飛行などの二十世紀における最も重要な複数の技術的偉業を達成させています。

徹底的なエリート教育、そして強固にエリート選抜を指向したメリットシステムこれがそれらを成し遂げさせた大元でした。

これは(上記下線部)現代の中国やシンガポールなどの独裁国家に共通に見られ、それぞれ国の国力増強における大元的プラス面となっています。

しかし、メリットシステムは条件的客観的評価システムです。(詳しくはこちら

強固なメリットシステムつまり強固な条件的客観的評価システムは強力なグループ主義を生み出す欠点があります。(詳しくはこちら

当初は機会の平等が保たれていたのが、徐々にグループ主義に連なる高級幹部の子弟等のコネや財力によって歪められ、その大元的プラス面の作用が薄れていくのが典型的傾向といえます。

その中で例外的存在がシンガポールです。

シンガポールには、条件的客観的評価システムの欠点を打ち消す作用をもつ唯一の存在といえる結果的客観的評価システムが独裁国家としては極めて異例的に複数整備されているのです。(詳しくはこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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