世界全体的に見て、実際的に成熟・安定した民主主義を実現している国家は民主主義指数が高い北欧諸国(ノルウェースウェーデンデンマークフィンランド、アイスランド)にほぼ限定しているような状態です。

発展途上国が多いアフリカ・南米、・アジア諸国は勿論ですが、一般に民主主義国家とされるアメリカや日本にしても欠陥のある民主主義国家に分類されており、成熟・安定した民主主義を実現している国家とは言えない状態です。

 

アメリカには、ロビー活動が当たり前のことのように大々的に行われる政治資金制度があり、数万に及ぶ元議員や元官僚、弁護士出身のロビイストが企業や利益団体の政治献金を仲介し、それらクライアントに有利な政策を実行させるように働きかけます。

トップクラスのロビイストは年収が数百万ドルに及び、日本における天下り官僚と同様の役割と影響力を発揮し、政治家が国民全体の利益ではなく、特定の後援者の利益を優先する傾向を方向づけていきます。

腐敗指数良好度最上位にある北欧のスゥエーデンにおいては、企業献金がほとんどなく政治資金はほぼ国庫から賄われ、議員は利益団体ではなく、国民全体の代弁者として行動するという、正に対照的なシステムになっています。

言論の自由の観点から、政治活動に関する献金の規制をほとんど緩和させることは、政治献金額の大小によって当選が大きく影響されて行き、金の力言論の力に等しいという現象を生み出し、民主主義の中核である選挙はマネーゲーム化しています。

日本の選挙においては、候補者の名前を連呼連呼の画像するような認知度・知名度など主観的要素を競うことを主とし、政治家は政策を学ぶより、新年会・忘年会・盆踊り盆踊りの画像などの顔出しが重要視されますが、スゥエーデンでは、政策論争を中心とした静かな討論・対話集会対話の画像が一般的で、各政党のマニュフェストを叩き台にした具体的な政策論議が進められます。

政治主導による政策の実行で政策党の公約の七割から八割はスゥエーデンでは実行されていきます。

抽象的な公約しか掲げられず、余り守られない日本とは対照的です。

また、投票率も、定員に対する立候補者数も圧倒的にスゥエーデンは日本を上回っています。

民主主義から派生する政権党の政治に対して多数の国民による選挙における得票率という評価と政権を任せるという報酬という結果的客観的評価システムでは他の野党との対比や選択肢の豊富さがその機能の充実度に直結しており、マニュフェスト等により具体的な公約が示され、過去実績において七、八割実行されていることは政権を任されていない野党であっても、政権獲得後のビジョンが把握でき、与党の代わりとなる選択肢になり得ると共に与党の実際の政治と以降の方針であるマニュフェスト等との対比にもなることから、日本の様にマニュフェストが抽象的で余り守られないことと比較すると機能の充実度がかなり高いといえます。

選択肢がなかったり、対比がしにくい状態では、当然投票率も下がり、日本の地方の首長を決める選挙では、相乗りの候補と共産党の候補の二択しかないことが常態化して、投票率も20%台とかなり低率になることもあります。

投票率が下がると一部の利権団体の影響力が大きくなり、正当な評価がされにくくなるという悪循環に陥ります。

民主主義から派生する結果的客観的評価システムを反映する政府のコントロールを阻害するグループ主義的要素が強ければ当然、その結果的客観的評価システムの作用は弱いものとなります。

日本における特別会計制度や天下り制度はまさにその代表的強力なグループ主義的作用を思う存分発揮し、逆に結果的客観的評価システムの作用は微弱なものに転化させています。

この様にアメリカ・日本両国とも民主主義の重要な機能の一部が形骸化してしまっている状態です。😓

 

では、成熟・安定した民主主義を実現している北欧諸国とはどのような国々なのか?🙄

これらの、それぞれが民主主義指数最上位に位置するノルウェースウェーデンデンマークフィンランド、アイスランドの共通項はキリスト教ルター派教徒の多い国家であるということです。

この謎を解くにおいては、先ず歴史的に見た近代民主主義の発生過程を見て行かなければなりません。

近代民主主義が発生するためには、古代・中世かられんれんと続く封建制度を崩壊させないといけませんでした。

その過程は、大きく分けて三つあります。

一つ目はカルバン派諸国のように新しい強固なグループ主義の移行によって行われるものです。

二つ目はルター派諸国のように他国の成功例の影響によって、君主と国民が協調的に実施していくものです。

三つ目は、共同体の概念によって、共産主義的平等主義傾向の強い急進的な動きにより行われるものです。

最後の三つ目は何とか共産主義国家の成立から免れなくてはなりません

しかし、免れても歴史的に見て安定した民主主義が成立するにはかなり紆余曲折を減らなければなりません。

よって、『民主主義を実現するためには』というこの記事の主旨とは合わないので省かせていただきます。

 

先駆けて近代民主主義を発生させたのは一つ目の過程でした。

これについて詳しく見て行きます。

カトリックが聖書を信者が読めないことから、教義を階層制度の下で教皇を中心とした上層部が主観的に決定したのに対して、プロテスタントは聖書に書かれていることのみを根拠とする客観的なものでした。

またプロテスタントでは、神の下で人々の平等を主張し、カトリックの身分制を否定し、信徒は皆平等で、教会聖職者を信徒の上位に置くことを認めませんでした。さらにプロテスタントの一派であるカルバン派では、予定説という人に神が救済を与えるかどうかは予め決定されており、この世で善行を積んだかどうかといったことではそれを変えることはできないという聖書の教理の解釈を前面に出していきます。

つまり教会にいくら寄進をしても救済されるかどうかには全く関係ないというものです。

大体の宗教では、救済、救いというものを前面に押し出して来ます。

既得権益化した上層部主観的判断つまり裁量で、それらの基準を操作することが莫大な権益となっていまいました。

日本でも戦国時代において、日本の八大金持ちとされたものに、寺社は四つも含まれています。

石山本願寺においては、イエズス会の者により『日本の富の大部分はこの坊主の所有である』と書かれるほど財力を有し、戦国大名と姻戚を結ぶなどカトリック教会と同じように、封建制度の既得権層との密接な繋がりを持っていました。

プロテスタントがこの救いの裁量を捨てたことは、宗教の歴史の中では極めて特殊であると言えます。

また世俗の労働を励むことによって、社会に貢献し、その結果としての収益・業績が救いの証とされたことから、プロテスタント、特にカルヴァン派の中から資本主義経済の発達が生まれ、そして民主主義思想も再び復活して来ます。

プロテスタント共通の万人祭司、つまり特権的聖職者の存在を否定する考え方、神の下に平等という考え方、そしてカルバン派においては、救済の基準に対し、主観的裁量からという客観的な基準(救いの証としての収益)に変化したことなどから、今までのカトリックはもちろん他の宗教が既存の封建階層と密接に繋がり、場合によってはほぼ一体化し、その存続を強固に補強してきた貴族制・封建制を崩壊させ、資本主義・民主主義が推し進められていきます。

プロテスタント内のピューリタンなどのカルバン派ルター派を比較すると、ルター派の思想はカルバン派と比べると、徹底さを欠き、武力抵抗についてルター否定してしましたが、カルバンは忍耐と抗議の末であれば、国民の中の指導層に限り、政府への抵抗権を認めていました。

また、ルター派の教会は領邦教会制で、政治権力の統制を受け入れましたが、カルヴァン派の教会は長老制度を採り、自立していました。

民主主義が発生するには、グループ主義移行論(詳しくはこちらをクリック)にあるように、一般的には封建時代の支配層にとって変わる、異なるグループ主義が必要となってきます。

カルヴァン派による予定説の解釈から生じた、救われることの証は富の蓄財にあるという考え方は、富の追求は召命であり、宗教的行為であるとしました。

それによって、富の蓄財を目的達成における客観的基準として邁進する人々を生み、場合によっては、癒着・賄賂・不正など公益と反比例する手段を行う者を含む経済的特権グループ主義を台頭させました。

ただ、これらの経済的特権は封建時代のグループ主義の特権よりは、はるかに流動的で、緩やかなものでした。

カルヴァン派教会において、主導権を旧体制から支配力、縛りの緩やかな長老制度に移行させたように、これらの経済的特権グループ主義も、封建的グループ主義にとって変わり、民主主義を発生させる大きな役割を果たしていきます

しかし、グループ主義移行論的に民主主義を発生させると、その別のグループ主義の負の要素を背負ってしまいます。

アメリカにおいてはカルバン派の教理から派生した資本主義万能論自由放任主義の負の要素などです。

この負の要素から、政治活動に関する献金の規制をほとんど緩和させた、ロビー活動が当たり前のことのように大々的に行われる政治資金制度がアメリカでは定着してしまいます。

この制度においては、政治献金額の大小によって当選が大きく影響されて行き、金の力言論の力に等しいという現象を生み出し、民主主義の中核である選挙はマネーゲーム化していきます。

では、社会的大改革を行う際に、既存のグループ主義を別のグループ主義に移行させて、また別の問題を発生させるのではなくて、グループ主義自体を減少させることはできないでしょうか?

三つ目の過程も結局は無産階級へのグループ主義移行といえます。

民主主義の様に大改革が実行されるにおいてはされるにおいては、グループ主義移行論的になされるのが一般的ですが、グループ主義移行論的にされない例外的なレアケースが、二つ目のルター派諸国のように他国の成功例の影響によって、君主と国民が協調的に実施していくものです。

カルバン派が封建体制と真っ向から対決し、予定説から派生した新しいグループ主義移行により民主主義国家を築いたのに対して、ルター派はカルヴァン派的予定説の教理はなく、封建体制に対しても領邦教会制に見られるように統制を受け入れ、部分的に迎合する傾向がありました。

その環境下で、なぜルター諸国がカルバン派諸国を追い抜き、民主主義指数が世界的最上位の、成熟し、長期間安定した民主主義国家を作り上げていけたのか?

鍵となる要素は三つあります。

一つは信仰予定説ではなく、信仰義認説が重視されたこと

次にはプロテスタント共通の万人祭司主義の考え方

最後にはカルバン派諸国の民主主義導入後の国力の大幅向上の成功例を目の当たりにしたことです。

Ⓐ信仰義認説は、救いはキリストを信じることによってのみ得られるという考え方です。

カトリックは善行によって救われるとするⒷ行為義認説

カルバン派は富が救いの確証の基準となる©信仰予定説が重視されます。

Ⓑ行為義認説においては、善行を主観的裁量下で、上層部が判断するため、癒着が著しくなり、封建的ヒエラルキーを堅固にしていく性質があります。

©信仰予定説は一つの客観的基準によって判断されるため、封建的ヒエラルキーを崩壊させました。

しかし、その一つの基準が富のため、資本主義万能・自由放任主義傾向の社会となり、大企業や財閥などが力を持ち過ぎることになります。

それによって、政府は 弱体化し、大企業などの影響下に置かれてしまい、民主主義が形骸化してしまう傾向にあります。

それら二つの説の欠点から、Ⓐ信仰義認説は救いの基準をただ信じるという誰もができる行為に定めることによって、距離を持たせることができるのです。

信仰義認説に加えて、万人祭司主義の考え方によって、平等思想の考え方や上層部に思考回路を委ねずに各個人が判断し、決定していくという民主主義的考え方の基盤が出来てきます。

その状況で、カルバン派が起点となって、イギリス・アメリカなどが民主国家となり、国力を大幅に向上させることに成功します。

それらの国々の外圧がルター派諸国に及ぶようになると、公益を担う責任を負う王は、それらの国々に負けない国力を高めていかないといけないという責任も当然に背負うことになります。

よって、国内における民主主義的要求に進んで協力的であったり、もしくは強く反対しない方針を見せます。

それは、王自体もルター派教徒であることから民主主義的基盤の考え方は当然根付いていることも影響しています。

王太子時代、農奴制廃止など広範な自由主義改革を行ったデンマーク王のフレデリク6世

同じくデンマーク王で革新勢力に好意を寄せ、内閣の組閣を命じ、義務教育改革や軍事費の削減などに注力したクリスチャン9世

協調的で民主的であり、その治世において身分制代表議会廃止と地方自治制、民主主義が全ての面で大きく進行したスウェーデン王であるカール15世

などが代表的であります。

つまり、ルター派諸国においては、カルバン派諸国のような下から上をひっくり返す暴力的・革命的な要素は薄く、下からの要求に対し、上が協力的もしくは強く反抗しない対応をしたため、比較的平和裏に、スムーズに民主主義が進行し、民主主義を変質させ、歪めさせる次世代のグループ主義も顕著には形成されませんでした。

民主主義の基盤となる平等思想と各個人の判断による決定(自決思想)の考え方が根付いている中、近隣国イギリスなどの成功例によって、民主主義化が国力増大させることの確証が与えられたことによって、民主主義改革がグループ主義移行を顕著に伴わないで、既存のグループ主義を縮小する方向性で進められました 。

これは民主主義だけでなく、民主主義のような社会的大改革がグループ主義移行を伴わずに、グループ主義自体を減少させる大きな鍵となります。

グループ主義移行が必要ないとなると、次世代におけるグループ主義による新しい問題を背負わなくていいのに加えて、改革自体も平和裏に紛争・対立が少ない中でスムーズに行うことができます。

しかし、そのためには近隣に改革による成功例と改革を行う場において改革の基盤となる考え方が全般的に根付いてなければならないという二つの条件が必要不可欠となってきます。

 

では具体的に、軍閥・マフィアが跋扈し、腐敗・貧困・内乱に満ち溢れた、半分封建時代に先祖返りしたような状況の国(内戦が頻発し、且つテロなど世界的に負の作用を及ぼしているような国家)民主主義を実現させるにはどうすべきか?考証していきます。

先述した通り、①民主革命時のカルバン諸国のようなグループ主義移行論的に行うか、ルター派諸国のように、他国や他地域の成功例を起点に、改革の基盤となる考え方、民主改革で言えば自決思想・平等思想が根付いている環境下で行うかの二通りの方法が歴史的には見ることができます。

それら以外封建時代的状態を崩壊させるものとして共産主義が介在するものがありますが、客観的評価システム(詳しくはこちらをクリック)の機能が極めて作動しにくい環境下のため、グループ主義が蔓延り、改革・改善というより、改悪の要素が強くなるため、この選択肢除外していきます。

では、二通りの方法のうちカルバン諸国のようなグループ主義移行論的に行う方法を先ず考えていきます。

つまり、よりましなグループ主義への移行により、強大で固定的なグループ主義革新するというものです。

しかし、カルヴァン派の民主革命により封建的グループ主義は確かに解消しましたが、代わりに台頭した資本主義万能論的グループ主義が、少しずつ時間経過が経るにつれて、帝国主義、、新植民地主義、環境破壊など新しい大きな問題発生させ、現在の地球的危機の問題に繋がっているのを顧みると、その当時は新グループ主義旧グループ主義より、格段にマシに見えても、後に巨大に解決困難問題発展する可能性は否定できません 。

よって、できれば、もうひとつのルーター派諸国的な、新しいグループ主義が生み出しにくい手法が望ましいと言えます。

しかし、改革の基盤となる考え方先行的に根付かせることは、それ自体、現状の軍閥の支配する荒廃的な環境下では、非常に困難で、事実上不可能と言えます。

ではどうするか?

ⒶⒷ二通りの方法をそれぞれ要素的に分解して、現行の状態に適合させる形状で組み合わせ、対応を考えていくしかありません。

今までの様に、いきなり軍閥の支配する全地域武力の力を用いて、一時期的に一掃し、管理下に置いても、すぐにゲリラ的手法によって、安全面・補給面においてズタズタにされ、経済的莫大な経済的負担も加わるとすぐ撤退という結果になりかねません。

先ず、周辺的地域つまり安全面でも補給面でも管理しやすい地域を先行して支配下に置き、客観的評価システムが量・質ともに整備された地域社会を構築して、成功例を作り出します。

少し時間差を置いて、残りの本丸の広域地域対処してていきます。

本丸の広域地域においては、武力的な方法を先行させず、現状支配する各軍閥と交渉し、比較的に協力的穏健的なグループに対しては、プロジェクトの補助機関としての役割を担ってもらうようにし、地域の発展、環境問題の解決となどに沿って、客観的評価システム的に報酬が与えられるようにします。

しかし、それらの旧軍閥の流れが新しいグループ主義化しないように、軍閥幹部の二代目世代に対しては、先進国各国に海外留学を推奨し、そこで国籍を取得させ、プロジェクト成功後、同地域を民主主義に移行させた後は一代目世代も二代目世代のいる国に、プロジェクトにおける寄与分に沿って支給される年金などの老後の保障の約束の下で、移住を推奨していきます。

それでも、当地域に残る希望がある元軍閥幹部で補助機関に在籍した経験者は、地域政治的にグループ主義的影響おを及ぼす可能性が高いので、旧支配地域外への移住を保障金などを伴って依頼します。

旧支配層のグループ主義を、プロジェクト実行に際して、排除しないため、新しいグループ主義形成・台頭せずに済み、旧支配層の協力の下、客観的評価システムは質と量ともに整備されることにより、スムーズに脱グループ主義が計れます。

また、広域への進出前に、辺縁地域成功例を提示することによって、内部抗争が激しくて極めて地位や権力基盤が不安定な支配者層に対して、安定的発展が実現可能な選択肢であること示します。

さらに、客観的評価システム下での公益に沿った莫大な報酬がされることも加味して伝達することにより、プロジェクトに対しての協力に舵を切らせやすくして行きます。

21世紀初頭のイラク戦争後のアメリカ軍の占領時において、イラク各地にアメリカ軍に対するゲリラ攻撃が多発し、混乱を極めた中で、ぺトレイアス将軍が司令官に任命されてからは、反対勢力の中心だったスンニー派を取り込むことによって、イラクの治安は劇的な改善が見られました。

しかし、米軍撤退後のシーア派のマリキ政権がスンニー派を阻害する政策を展開するとスンニー派に裏打ちされたイラク・イスラム国 ISが急成長し、治安情勢が最悪化していったことを見ても、反対勢力やゲリラを叩き潰すだけの手法では、混乱を治め、治安を維持することは困難と言えます。

ただ、非協力的、好戦的、過激派的軍閥を駆逐し、一掃するには、ぺトレイアス将軍の占領政策のベースに大規模派兵サージが必要とされたことを見ても、一定規模武力の発動は必要です。(武力を使用しないアプローチの考察についてはこちらをクリック

その占領政策の期間が短かったために、米軍撤退後は治安が再び悪化し、さらに深刻化していたことを見ても、一定期間武力の発動も必要といえます。

しかし、一定規模・期間武力の発動するには莫大な費用が必要となります

よって、武力の発動地域を狭い辺縁地域に限定するのです。

では次に、武力の発動により軍閥などが一掃された辺縁地域におけるプロジェクトの手順を詳細に考えていきます。

先ず、手を付ける分野は人材発掘・教育などの人材開発であるべきです。

教育アプリが内蔵されたスマートフォンを辺縁地域や協力的な軍閥支配地域に無料配布して、インターネット画面教育官学習の補助・質問・応答・進路誘導などを行います。

教養分野からスタートし、それから、それぞれ適材適所にあった多枝専門応用分野に進ませます。

分野ごとに◯✕式の1次試験、記述式の2次試験、テレビ電話上の口頭試験と全てネット上で行います。

それらの成績や人柄、方向性などの表記された一覧から審議官が教育官との相談の下、奨学生を選抜していきます。

奨学生には、辺縁地域の大学などの教育機関に進学でき、生活費を含む学費も給付されます。

もちろんのことですが、進学前にはネット上での成績が本当の実力か不正の下でのものかの厳密な最終試験や審査必要となります。

教育機関に進んだ者は、実学重視された履修科目を、厳格な要求条件をクリアして、単位取得していき、卒業するための難易度スイスなどをお手本とします。

教育機関を卒業した者には、職業に就いた後も生涯教育システムの下、職業分野別資格、職業分野別段階的技量評価の取得や向上を実践・継続させていきます。

また、大学での成績もその資格取得技量 評価の基本ベースに大きく関与させるようにしていきます。

その後、彼らが社会に貢献した実績納税額は社会利益主義的観点の結果的客観的評価システム下基礎票(詳しくはこちらをクリック)として表示されていきます。

もちろん資格取得技量評価などの条件的客観的評価システム下での評価も基礎票に包有されていきます。

人材発掘機関、教育機関、資格・技量評価機関などの人材開発機関は条件的、結果的両方ともの客観的評価システムによって加算・蓄積される基礎票によりフィードバックを受けます。

つまり、奨学生・卒業生・資格取得者・技量評価認定された者の 基礎票の数値の平均値などによって機関に対する報酬や補助金大きく変動するようにします。

人材発掘機関の教育官審議官、教育機関んの教授なども担当した奨学生・卒業生が社会に大きく貢献すると彼らにも報酬年金加算与えられる形となります。

条件的評価で行われる官僚選抜にも同様のフィードバック作用として、基礎票による結果的評価効かすようにします。

パブリックサービスの三つの要のうち、先ず育成の中心となるのは、この官僚により構成される特定行政官です。

条件的客観的評価システムと結果的客観的評価システムコンビネーションの作用を受けて育成された特定行政官の次はオンブズマンを、そして最後に政治家の育成へと進行していきます。

民主化に進行するためのそれぞれの段階の判断基準としては、社会利益主義的指標の中でも、経済力など国力全般に加えて、腐敗指標教育レベル度合などを中心に設定します。

民主化などの大改革グループ主義移行論的なものに頼らない形態で進めていく、つまり、新しいグループ主義の台頭を伴わない形態で進めていくためには、ルター派諸国の近現代史を見ても、三つの要素が必要となります。

自決思想平等思想成功例がそれに該当します。

自決思想は、オンブズマン制度を根付かせることによって、自動的に育成させるようようにしていきます。

平等思想は、人材発掘において、プロジェクトチームの専門部門の審議官による奨学生の選抜だけでなく、世界各国から支援官を募集し、支援官による奨学生の選抜も平行して行わせ、様々な国々・民族・宗教・人種の支援官の人々の手のより直接的に、貧困・紛争の生活から自分たちが救われることを体験させることによって、地域的・部族的対立意識を消滅させることなどから育成していきます。

支援官は、国レベルの支援と同様に、フィードバックの報酬が受けられるようにします。

つまり、支援した奨学生の社会貢献や支援官の出資額に比例して、支援官は長期的配当を受ける形となり、-+の自己犠牲的な形態ではなく、++的なシステムにより募集が大量に集まりやすくします。

ただ、搾取的な+-的な関係にならないように、本人の成長に合わせての配当の限度額の設定は本人に大きな負担をかけないためにも必要不可欠なものとなります。

成功例については、辺縁地域自体がモデルケースとなっていますが、さらにミクロ的に、その中にモデル 地域を設定していきます。

集団が小さい方が悪貨が良貨を駆逐するところの悪化が混入しにくく、つまりグループ主義の影響受けにくくなり、客観的評価システムの質と量の伴った整備による成功例作り上げやすくなるからです。

これらの三つの要素を育成しながら、達成判断基準を目安に、段階的に民主化の育成を進行させていきます。

高質的に民主化・自立化させた方がプロジェクトチームに莫大な報酬を与えられるようにします。

これは、新植民地主義的支援で、敢えて依存体質を根付かせ、利益搾取を継続していくことと真逆のシステムとなります。

プロジェクトチームに支払われる報酬は、もちろん社会利益主義的指標を中心に決定していきますが、国連、オブザーバーの国々、また自立度に合わせて支援地住民を参加させての議論により、どの指標重点を置かれるか決定して行きます。

他国が支援などを出さなくていい部分を重視するなら、経済力政府債務率などを、今現在危急の世界危機への対応を重視するなら、環境技術に関するものを、テロ組織などが他国に迷惑をかけないことを重視するなら、民主化値腐敗度合などをそれぞれ比重を強化して組み合わせていきます。

それに合わして、プロジェクトチームやその後、民主化移行後の政府は基礎票評価の重点を国家収入・歳入が重視されるなら、納税額などに、環境技術が重視されなら、その開発業績技量評価などに置くように連動させるようにしていきます。

辺縁地域内のモデルケース成功すると、住民内の自決思想や民族的・地域的平等思想が育成されていれば、ドミノ倒しのように改革は進行していきます。

辺縁地域全体のプロジェクトが成功すると、辺縁地域全体モデルケース成功例となり、周辺の広域地域へのプロジェクトが開始されます。

前述した通り、広域地域を支配する軍閥の旧支配層に対しては、現地支配権を委譲させる代わりに、先進国における国籍・市民権を付与するに加えて、経済面・身体安全面など多岐に及んでの保証を2~3世代にわたるまで約束します。

民族的・地域的平等思想を育成するには、奨学生と支援官の繋がりが鍵となります。

この繋がりのシステムは投資要素を含みますが、虚業的なマネーゲームによる万能資本主義的な、短期的+-的、場荒し的な性質の投資要素ではなく、長期的アドバイス・ 育成・教育・様々な補助など実体を伴い、報酬も社会利益主義的指標を基準に与えられたるため、社会利益主義的++的な性質の投資要素になります。

教育機関、資格・技量評価取得などを経て、社会に大きく貢献した奨学生の一族には数親等内に限定して、食料・医療・衛生品などの援助も行われるようにしていきます。

奨学生と支援官の関係は半永久的に、本人たちの特別の意向がなければ継続して行きます。

質的・量的にもこの繋がりのシステム普及させていくことが、民族的・地域的平等思想を深く育成し、根付かせることになります。

自決思想の普及の評価指標としては、選挙における投票率立候補者倍率などがあります。

モデルケースにおいて、極めて慎重にこれらを向上させるためのマニュアル作成を多くの試行錯誤と模索を経て達成させる必要があります。

これらは極めて重要な達成項目となるため、自決思想の普及を示す評価指標向上しない内では、次のステージには移るべきではありません

逆に言うと、この自決思想平等思想を加えた状態で成功例が生じるとドミノ倒し的に改革進行して行きます。

これは、ルター派諸国の近現代史が証明しています。

 しかし、カルヴァン派諸国と違い、ルター派諸国では旧支配層の排除力が乏しいように、この方法では旧支配層の排除を別腹として前もってしておく必要があります。

よって広域地域におけるプロジェクトにおいては、前述のように、極力旧支配層を海外移転させる必要があり、その上で自決思想平等思想普及に留意しながら進めていく必要があります。

行き詰った時は焦らず、力技で強引に進めず、前段階に戻り、条件を改善してから再チャレンジするのが妥当と言えます。

❸形態の国家(詳しくはこちらをクリック)に陥るリスクがあるからです。

これらの様に、プロジェクトを行う組織・団体そしてそれらを委託・統括する国連は社会利益主義的指標に沿った業績評価(詳しくはこちらをクリック)の結果的客観的評価システムによってフィードバックを受け、報酬額が大きく変化するようにしていきます。

 

 

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